株式会社Piezo Sonicは、2023年3月3日(金)〜3月5日(日)に熊本県八代市にて開催されたウォーキングイベント「第28回九州国際スリーデーマーチ2023」に神田工業株式会社様と共に参加しました。
弊社は3月4日(土)にPiezo Sonicの搬送用自律移動ロボット:「Mighty-D3」と参加し、Mightyによる参加者の皆さまへの搬送サポートを行いながら5キロのコースを完歩しました。
本記事では、同大会でのスタートからゴールまでの道のりとその舞台裏の秘話、さらには熊本県の山道で行ったMightyの走行デモンストレーションの様子をお届けします。
【開催概要】
■会期:2023年3月3日(金)~3月5日(日) ■会場:熊本県八代市新町5-20 桜十字ホールやつしろ
■開催地域:桜十字ホールやつしろおよび八代地域一円
■主催:八代市・一般社団法人日本ウオーキング協会
■主管:九州国際スリーデーマーチ実行委員会
イベント公式サイト:https://www.kinasse-yatsushiro.jp/3day-march/ コース紹介:https://www.kinasse-yatsushiro.jp/3day-march/course/
【目次】
九州国際スリーデーマーチ2023 とは
「第28回九州国際スリーデーマーチ2023」は、国際マーチングリーグ公式大会や日本マーチングリーグ公式大会など、8つの大会の認定を受けるウォーキングイベントです。
軽スポーツである「歩け歩け」運動の輪を広げ、ウォーキング大会の定着を図ることで、参加者の健康増進および医療費軽減の実現を目的としています。
今大会では、初登場の「くまモンポート八代コース」や日本遺産を満喫する「火の君・東陽石造りコース」、お祭りでんでん館などを巡る「城下町散策コース」など、5kmから40kmまでのコースがあり、八代の自然や歴史を感じながらウォーキングを楽しむことができます。
人の生活環境に適応するサポートロボットを目指すMighty
本大会開催目的のひとつである「人々の健康を願う」という観点は、モーターとロボティクス技術を用いて『ケガや病気になっても楽しめる生活ができる社会』の実現を掲げる弊社とも共鳴する想いを持っているように思います。
本大会において、弊社は搬送用自律移動ロボット:「Mighty-D3」とともに参加しました。
「Mighty-D3」が参加した理由として、本ロボットは「人の生活環境に適応するサポートロボット」を目指していることが挙げられます。
本ロボットは、搭載しているカメラとセンサによる目的地までの自動走行に加え、人やマーカーを認識した追従走行ができ、市街地や病院、高層マンションなどでの非接触・非対面物流や遠隔応対を実現します。
現在、本格的な導入に向け、工場やプラント、屋外と屋内の移動を要する施設などでの試験導入が進んでいます。
Mighty-Dシリーズは搬送業務のみならず、計測や案内、作業支援ロボットの移動ロボットプラットフォームとしても活躍できるよう、ハードウェア、ソフトウェアともに継続的に開発を進めています。
「Mighty-D3」は、大会に彩りを加えるのみならず、屋外での参加者へのサポートを通じて、人々の生活に寄り添うロボットとしてひとつの事例を創出することを目的として参加しました。
「八代駅周遊コース5km」スタート
天候にも恵まれ、穏やかな晴れ間が広がった3月4日(土)。
4年ぶりに八代地域一円で開催された本大会には、国内外からウォーカー延べ約8000人が参加しました。
Mightyの参加は八代市からの公認を受け、開会式では中村博生八代市長とMightyを囲んで記念撮影を行いました。
弊社は、Mightyとともに「八代駅周遊コース5km」完歩への道のりをスタートしました。
同コースは、八代トヨオカ地建アリーナを通過し、球磨川に沿って進みます。2019年2月にリニューアルした八代駅を通過し、ゴールを目指します。球磨川の風を感じながら歩を進める、初心者にも歩きやすいコースです。
1km地点:Mightyによるドリンクの差し入れ
八代トヨオカ地建アリーナを通過し、あっという間に1km地点へ到達。同地点では、参加者の皆さまへドリンクの差し入れを行いました。ドリンクを乗せた「Mighty-D3」の周りには、あっという間に人だかりができました。
Mightyは30kg程度の重量を運搬可能であるため、たくさんのペットボトル飲料も難なく運搬することができます。
2km地点:Mightyによるトマト・いちごの差し入れ
心地よい球磨川の風を感じながら到着した2km地点では、参加者の皆さまへ八代トマト・いちごを差し入れました。
少しずつ疲れも現れはじめた体に、八代産のみずみずしいトマトといちごが染みわたります。 おいしいだけではなく、手軽に口に運べぶことができ、水分補給にもなるのが嬉しいところ。
参加者の子どもたちからも「おいしい!」と喜びの声が聞かれました。
子どもたちからも大人気のMighty。
今回特に印象的だった点として、Mightyと歩行中の子どもたちがMightyの天板部分に手を置いて歩きたがる様子が見られました。 子どもたちにとっては、「ロボットと手をつないで歩いている」という感覚に近いのかもしれません。
2021年より販売を開始した「Mighty-D3」は、Piezo Sonicの設計コンセプトである3C(Cool、Cute、Compact)に基づいてデザインされていることから、子どもたちにも親しみを持てる存在となっています。
トマトといちごを食べ体力を回復した私たちは、Mightyとともにゴールへ向けて歩みを進めます。
3.5km地点:Mightyが参加者の荷物を運ぶ
八代駅を通過し、折り返し地点も過ぎた3.5km地点。ゴール目前となり、疲労も感じる同地点では、Mightyが参加者の荷物を運搬しました。
たくさん歩くことを考慮し最小限の荷物で臨む参加者が多いですが、それでも歩き続けると荷物の重さは身体への負担となります。
荷物をMightyに託した参加者からは「体が軽くなった!」との声や、解放された肩や腰をストレッチする姿も見られました。
重いものを持つことはMightyの得意分野です。 運搬のみならず、15cmの段差の乗越え、その場旋回、真横移動が可能であり、屋外・屋内の多くの場所で路面状況を気にすることなく走行することができます。
「八代駅周遊コース5km」ゴール
スタートから約2時間、弊社および神田工業株式会社様スタッフ、そして「Mighty-D3」は、「八代駅周遊コース5km」を見事完歩しました。
ゴール地点は無事に完歩できた安堵と達成感に溢れ、ともに5kmを歩き抜いたMightyを囲み記念撮影を行いました。
私たちスタッフとMightyは、5kmのコースを約2時間、途中で撮影をしながら平均時速2〜3kmで歩きました(走りました)。
Mightyは2時間もフル稼働ができるのかと驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Mightyの稼働時間は8時間程度*であるため、道中でのバッテリー充電を必要とせず走行することができました。
*:バッテリーフル充電時。周囲温度や負荷により低下することがあります。
Mightyによる屋外での参加者様へのサポートを通じて、人々の生活に寄り添うロボットとしてひとつの事例を創出することを目的として参加した本大会。 参加者の皆さまとともに一般道のコースを歩き、Mightyの特徴を活かした各サポートを通じて参加者様の喜ぶ姿を拝見できたことは、弊社として大変貴重な経験となりました。
ここからは、ゴールの舞台裏の秘話、さらには熊本県の山道で行ったMightyの走行デモンストレーションの様子をお届けします。
ゴールの裏側①:警察庁での一般道走行手続き・安全性の確認
本大会において、「Mighty-D3」は一般道を走行しました。一般道の走行にあたり、事前に熊本県警にて道路交通法に基づく手続きを行いました。
自社で警察庁と直接やり取りをし、走行許可を得る手続きを行ったケースは、弊社として今回が初の試みです。
「Mighty-D3」の走行における安全性を確かめるため、走行および緊急停止の確認を行いました。
具体的には、操作者とMightyが一定距離離れるとピンが抜けてMightyが停止する仕組みを装備し、Mightyとオペレーターの間が2m以内で走行停止することの確認を行いました。
実際に確認を行った結果、1.8mで停止し安全性が確認されました。
ゴールの裏側②:コースの下見
本大会開催の前日には、「八代駅周遊コース5km」の走行ルートの下見を行いました。
その際、コース内に歩道橋があることを初めて知った私たち。 しかし、歩道橋の昇降は現在の仕様のMightyでは困難であろうと判断し、階段昇降時は持ち上げる想定を行いました。
当日は、歩道橋においては階段を除く平坦道のみ走行しました。コンパクトなボディであるため、狭い走行スペースも難なく走行することができます。
険しい山間道でのMighty走行デモンストレーション
本大会の「八代駅周遊コース5km」を完歩しましたが、私たちの活動はこれで終わりではありませんでした。
弊社代表の多田による「せっかくなら山道走りたいよね」という一言により、コース周辺の山道へ繰り出し、Mightyの走行デモンストレーションを行いました。
道は舗装され、多くの人や車が行き交っていた大会ウォーキングコースとは一転し、人気も少なく木々が生い茂る熊本県の山道。
枝や砂利などがあちこちに落ち、不規則な段差やコンクリートの割れもあり、私たち人間も注意して歩かなければ転倒の恐れがある足場の悪さです。
しかし、そんな悪路をものともせず、Mightyはたくましく進んでいきます。
岩が落ちる坂道を走行するMighty
こうした不整地での走行を実現できるのは、月面探査ロボットの機構を応用した特殊なサスペンション機構および、「待機電力ゼロで姿勢を保持」できるピエゾソニック モータをステアリングに搭載しているためです。
世界最高の不整地走行性能を備えた搬送用自律移動ロボット「Mighty」は、工場や倉庫内だけでなく、屋外での移動検査機としての運用や病院・介護施設、高層マンション等での非接触・非対面物流や遠隔応対への活用を目指しています。
また、「Mighty-D3」は国内外でそのデザインと走行性能を高く評価され、2022年にはラスベガスで毎年開催される国際展示会であるCES2022において「Innovation Awards」を受賞、国内で開催されたCEATEC 2022でスタートアップ部門「グランプリ」、令和4年度 東京都ベンチャー技術大賞で「特別賞」を受賞しています。
AMR:Migytyについての詳細情報はこちらからご覧いただけます。
熊本のごちそうに舌鼓
イベント終了前後には、馬刺しや馬のレバー、馬肉メンチなど熊本のごちそうでお腹を満たしました。
Mightyとともに私たちもたくさん活動した分、熊本料理はよりいっそう美味しく感じました。
Mightyがトラブルなく走行できることはもちろんですが、常に走行に同行した私たちは、Mightyと同じ距離を歩く必要がありました。
日常的な運動習慣がない限り、体を動かす機会が少なくなりがちですが、今回の参加は私たちにとってもいい運動の機会となりました。
この度、本大会に共に参加させていただきました、神田工業株式会社様、Mightyの参加を公認いただきました主催の八代市様にはこの場を借りて改めて御礼申し上げます。 今後とも弊社をよろしくお願い申し上げます。
今後も多くの方々に、弊社や弊社製品に興味を持っていただけますと幸いです。
なお、お問合せにつきましては、直接弊社までご連絡ください。
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